廃線になる「JR三江線」をちゃりんこで全駅巡りしてみた Day.1
ずっと楽しみに待っていたお休みの日がやってきた!ヤッター!!!
週末は天気もいいし、どこか気持ちよく田舎をサイクリングできる場所はないかな~とネットをポチポチ検索してると、田舎を思う存分満喫できる「三江線」というのを見つけた。
どうやらこの線路、2018年3月末で廃線となることが決定しているみたい。
電車かぁ~と思いきや、線路の横にしっかり道があるらしい。
徒歩で全駅を巡った「pato」さんの記事を見つけ、その圧倒的な旅の面白さに引き付けられた。
これは廃線になる前に行くしかない!こんな景色を見逃してたまるか!と思い速攻で用意をしてこの休みを迎えたというわけだ。
///ちなみにこちらがpatoさんの素晴らしい記事
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向かった場所は広島県の北らへんにある「三次(みよし)」
三江線は、その三次(みよし)という街と、日本海側の島根県の江津(ごうつ)という街を結ぶローカル線で、その距離は108.1キロ。
さすがにpatoさんのように徒歩だと厳しいけど、自転車なら日が暮れても何とかなるか~と軽い気持ちで行ったのが間違いだったのかもしれない...
今回はDay.1、そう1日目としてまとめさせていただいた。
先ほど紹介させていただいたpatoさんはプロのライターなので、それに比べると文章力に劣るのですが、
それでも頑張って書きました。よければ見て行ってください。
☆撮影日 2017/09/10
- AM5:30 No.01 三次駅 出発
- AM6:10 No.02 尾関山駅(おぜきやまえき)到着
- AM6:30 No.03 粟屋駅(あわやえき) 到着
- AM6:50 No.04 長谷駅(ながたにえき) 到着
- AM7:05 No.05 船佐駅(ふなさえき) 到着
- AM7:20 No.06 所木駅(ところぎえき) 到着
- AM7:36 No.07 信木駅(のぶきえき) 到着
- AM7:48 No.08 式敷駅(しきじきえき) 到着
- AM8:15 No.09 香淀駅(こうよどえき) 到着
- AM8:50 No.10 作木口駅(さくぎぐちえき) 到着
- AM9:00 No.11 江平駅(ごうびらえき) 到着
- AM9:30 No.12 口羽駅(くちばえき) 到着
- AM10:00 No.13 伊賀和志駅(いかわしえき) 到着
- AM10:30 No.14 宇都井駅(うづいえき) 到着
- AM11:20 No.15 石見都賀駅(いわみつがえき) 到着
- AM12:15 No.16 石見松原駅(いわみまつばらえき) 到着
- AM12:40 No.17 潮駅(うしおえき) 到着
- P.S.
AM5:30 No.01 三次駅 出発
午前5時30分。三次駅の片隅で本日の相棒が立ち上がった。
ホームには電車が一台止まっていた。始発のようだ。駅前も閑散としている。
霧が濃く出ていた。今日の天気は晴れだったのになぁ...と思いつつも出発。
さあ始まったぞ! 商店街を抜けて最初の駅を目指す。
でも腹減った! タンパク質たっぷりのサラダチキンはライドのお供に最強だとおもうのです。
舗装された川辺を進んでいく。まだまだ住宅も多く、秘境駅がありそうな怪しい山奥って感じではない。
AM6:10 No.02 尾関山駅(おぜきやまえき)到着
ん? 時計を預かるってどんな理由なんだ?
近所のクソガキにでもいらずらされたのだろうか...と考えつつホームへ。
ホームからの風景。この単線の雰囲気がとてもいい。
これは駅前の通り。道が広く、付近には小学校があったりとまだ市街地にある。
さてさて、どんどん行こう。この橋を渡って次の駅に向かう。
うーん景色いいかな?と思ったけど霧でよくわかんない。
そのまましばらく進んでいくと。なんということでしょう。
一気に市街地とはかけ離れた田舎景色に。すさかずツーリングマップルを確認。
ここから線路沿いに道が続いてるようだ。幸いアップダウンは少なくスイスイ進めた。
スイスイ進んでいると粟屋駅の看板が! 見落とすところだったあぶねー
ここを左に曲がるんだろうか?左しかない!じゃあ左に曲がってみよう。
おっ! 坂を100mほど漕いでいくとそこには駅が!! ...駅?
AM6:30 No.03 粟屋駅(あわやえき) 到着
はい、これが粟屋駅なんです。 向かいに自転車おかせてもらって撮影。
小さな待合室がぽつんとあるだけで他には何もない。
そう、こういう景色をまってたんです! もうこの辺でむっちゃテンション上がってた。
駅舎内には「さよなら三江線」と。 地元の方からすれば長い歴史をともに歩んできた三江線。
廃線となると空しくなる。
どこまでも続く線路。いい景色だなぁ。ほんと。
駅舎内には駅ノートが。 せっかくなので私も一筆。
ノートをめくっていると前日には3名の書き込みが。平日でも書き込みはありました。
廃線となることが決定し、多くの方が来られているようです。
ん?これは??? どこかで見覚えのあるサーバルキャットみたいなサーバルキャットが。
よし!元気も出たのでつぎに向かおう!
自転車こぎこぎ、さらに奥へ。こんな景色が続く。
どーでもいいんですが「夏影」聴きながら風景を楽しんでいた。
なんかこの虚しさがクセになって...いいんですよ。 風景ともぴったりの一曲。ぜひ「夏影」で検索!
そのまま進むとNo.3の立て看板が。何がどの順でNo.3なのか。まったくもって謎です。
そんなこんなしてるとNo.3の上に駅舎らしきものが.... あっ、これはまさか...
AM6:50 No.04 長谷駅(ながたにえき) 到着
でました、最強の秘境駅、長谷駅。 三江線の中でもズバぬけた秘境駅。
下りが2本、上りは3本のみの停車で電車でもなかなか到達できない。
付近の集落の子供が通っていた学校が過疎化によって閉鎖され、歩いて通えなくなったことに伴いこの駅が設置されたそうで、今でも運行しているとのこと。
駅舎にいざ入ろうとハチさん警告が ひえぇ...
中に慎重に入り駅舎を見学。
木造の落ち着いた雰囲気の駅。周りは草ボーボーでお世辞にもきれいとは言えないが、駅舎内は掃除が行き届いておりとてもきれい!
この駅舎は当時の教育委員会が設置したそうな。
結構な高さにホームがある。
ホームも途中でズドンと切り落とされ、立ち入り禁止に。
ところどころアスファルトが陥没した跡が残っていた。
車を止められない、ということはないが、たまに自動車も通るのでやっぱり自転車で来ましょう。
いいよ、自転車。
川の横の細い道を進んでいく。すると何やら分岐点が。
すさかずツーリングマップルを取り出し道を確認。線路を追うように右に行く。
おおう...道がどんどん細くなる。橋からの線路と川の流れの景色はすばらしい。
しばらく道を進むとターミナルみたいなのを発見。
風情あるな~、ふ~んと思いながら通過しようと思ったその時、「船佐駅」の文字が!あぶねーあぶねー
AM7:05 No.05 船佐駅(ふなさえき) 到着
ホームを見ようとして驚いた。とにかく広い。
ホーム自体はそれほどないが、左右に広大な開けた土地があり、駅舎前の広場にバスターミナルまであった。
線路は続くよ、どこまでも。
この駅にはバスターミナルなるものがあるんだから、多少は他の駅より栄えているのだろうと勝手に解釈し時刻表を見てみる。
ん? 全然バスこねーじゃん!!
駅舎の中をのぞいてみる。窓や扉は締め切られていてムシムシしていた。
この中では電車待ちも苦労しそうだ。 ノートはここにもあったので一筆書いておいた。
外から改めてみるとすごい雰囲気。手前がトイレのようだが怖くてトイレなんか行けないね!
駅舎の横に道は続いている。えらく彷徨える森へ続くような雰囲気が出ているが正規ルートなので問題ない。
と、しばらくすすんでると集落についた。そのまま漕いでいると次の駅「所木駅」の看板が。
どうやらここを曲がるらしい。 曲がってしばらく行くと踏切とつり橋が。
踏切の手前を左に進むと、そこはもう所木駅だ。
AM7:20 No.06 所木駅(ところぎえき) 到着
曲がるとすぐに現れたひっそりとした駅。見事に集落に溶け込んでいる。すぐ隣は家があるのだ。
駅舎も雨しのぎにはなるだろう大きさ。 左右見回しても線路が続くばかり。なんと素晴らしい景色か。
こちらもホームは途中でぶった切られている。川のせせらぎが聞こえ非常に良い景色。
青春切符で旅をしたくなるんね!
駅ノートにも書かれていたが、この時期は栗がホームに落ちているそうだ。
おそらくお隣さんの木から落ちてきたものだろうが... まぁ拾っちゃうよね!
駅ノートにも数日前に来た人が楽しそうに栗拾いしたって書いてありました。
そんなこんなゆっくり写真撮っていると電車が。おそらく始発列車であろう車内には数人乗っていた。島根から来たんだなぁ。
さて、次の駅へ行ってみよう。その前に気になっていたことが。さっき見えた吊り橋だ。
自転車なので気軽に行けるし、気になったところには行ってみなきゃ!精神でつり橋を往復。
高い。ほんとに高い。河川の景色は最高で自然をじかに感じられた。
吊り橋の堪能し、すたすたと次の駅に。まったりとした田舎集落を進んでいく。
ん? ふと川を見下ろそうと視線をむけるとなにやら小屋らしきものが...
小屋というかあれ絶対駅だよね。駅だね。いこう!!
AM7:36 No.07 信木駅(のぶきえき) 到着
駅に続く一本道を下りひっそりと佇むホームへ。 ここが「信木駅」だ。
ホームには待合室がぽつりとあるだけ。
反対側にはトイレだろうか。これまたぽつんと佇んでいる。
駅ノートも発見!
この長いホームもやはり途中でぶった切られている。
これぞ自然のなかにある駅。パシャパシャと写真を撮り雰囲気を堪能したところで、
来た道を戻り次の駅に向かおう。
そして細い道を抜けるとちょっとした広場に出た。どうやらここが次の駅のようだ。
ログハウスのような駅舎が構えてある。これは期待できそうだ。
AM7:48 No.08 式敷駅(しきじきえき) 到着
今までの駅が駅だけに、この駅には多少驚いた。だって線路が2本もあるよ!??
どうやら当時、「日本国有鉄道三江南線」が開業したときはここが終着駅だったらしい。
今はそれが延長されて無人駅になってるんだね。
立派なホームとずっと伸びる線路。 線路が複数あるのは不思議な光景に感じられる。
駅舎の中には寄せ書きがあった。三江線への思いが詰められている。
さて、次の駅に向かうわけだが、広い道を進み、川を渡ると分かれ道になった。
マップを見ると三江線に沿って行くなら多少遠回りになるようだ。
新しい道でトンネルを通ってショートカットはできるみたいだが、ここはせっかくなので線路に沿って行ってみよう。
道が舗装されてるだけいいかな。 林道みたいな石や砂ガタガタのところは正直ロードバイクではきついものがある。
くる~っと周回し次の駅に着いた。
AM8:15 No.09 香淀駅(こうよどえき) 到着
ぼくはおどろいた。だってまたちゃんと「駅」になってる!
ここが次の駅、「香淀駅」だ。
内部のおしゃれでトイレも完備! ただ、トイレはクモの巣が多くて入る勇気がなかった..
ホームには簡素な待合室がぽつんとあった。
長い長いホーム。反対側では線路に降り立ったご老人の方々が草刈りをしていた。
軽トラが5台とまっていた。田舎の景色には軽トラがつきものだよな~と思いつつ歩みを進める。
目の前の橋を渡り突き当りを右へ。最初は集落がぽつぽつとあり、地元の小学生が田植えを体験していた。横をすぅ~っと通り過ぎ道を進む。
もはや普段は誰も通らないのだろう、落石がそのまま放置されている。
落石注意!って言ってもいつ落ちてくるかわからないから恐ろしい。
石踏んづけてコケるなんて怖すぎる、ここはゆっくり進む。
川の向こう側はキャンプ地があるのだろうか、テントがたくさん張ってあり子供たちが水辺で遊んでいた。川辺でのキャンプ、いいねえ!
向こう側には大きな道があり、車が行きかっている。車に怯えながら走るより、こっちのほうが気楽でいいよね!
道を進む。ひたすら進む。なぜか誰ともすれ違わない。
本当に通る人は少ないようだ。 線路の真横を進んでいく。
すると途中に分かれ道が。 小原も減ってきたし、少し腹に物を入れておこうと休憩。
ロードバイクに荷台つけると便利なんですよ、これが。
俺は早く走るぜっ!なんて考えてロードバイクを買ってないので、この使い方で満足している。
自分の好きな時に好きな場所で休憩できるというのは自転車のいいところだ。
川に沿って、線路に沿って道を進む。 この大自然の中を道を貸し切ってゆっくり堪能できるのだから贅沢だ。と、進んでいくと開けた道に出た。幹線とこちらの道を結ぶ橋だ。
線路沿いには駅の予感がする。これは確実に駅だ。間違いない。
AM8:50 No.10 作木口駅(さくぎぐちえき) 到着
はいきました、次の駅「作木口駅」! こちらは道沿いに簡素なホームと待合室があるだけの駅。
周りには集落があり、乗る人もいるのではないだろうか。
踏切もしっかりとついている。
駅の写真も撮り、少し休憩したところで次の駅へと歩みを進める。
また道が細くなっていく... 落石注意だね、ほんと。
遮断機のない踏切。前を通るとセンサーで「あぶない!踏切をうんたらかんたら~」と大きな音で警告されるものだからビビってしまった。
よるとか怖えぞここ...
反対側の幹線にはお店が見える。こちらには自販機すらないから蓄えは十分に持ってきて正解だ。
あのお店に行くとなると、来た道を戻って、先ほどの作木口駅前の橋を渡らなければならない。
とあるサイトの「三江線を歩いて一周」された他の方の記事を読んで、ははーん、この店だなとお覚えていたので写真を撮ってきました。にっこり。
そんなこんなで細い道を進んでいく。ここは本当に誰も通らない。
そしてついに駅らしきものを発見。あれは駅ですねぇ。
AM9:00 No.11 江平駅(ごうびらえき) 到着
つきました、これちゃんとした駅ですよ!
雨はしのげても風はしのげそうにない屋根付きのベンチと、とても怖い仮設トイレ的な狭いトイレが。
この駅、利用する人はいるのだろうか。
ホーム上には屋根付きのベンチと申し訳程度の待合室が。
看板にサビが移ってますよ...
やはりホームはぶった切られ、線路のみが続いている。
完全なる無人駅だ。
手短に写真を撮り終え、雰囲気を楽しんで、次に行こうかと思ったら怪しい看板が。
「この先通行止」とても嫌なフレーズだ。
マップを確認してみる。川に沿って続く道が通行止めとあらば、左手の山の中を迂回する方法もある。
が、しかし非常にアップダウンが大きいようだ。チャリダーにとっては避けたい道。
よし、ならばと、ぼくは通行止めを無視して進んだのであった。
ですよねー。知ってました。
もしかしたらチャリンコならいけるんじゃないか、そう思ったのもつかの間。
簡単には行かせてくれません。
さらにマップを再確認。どうやら旧道は通行止めのようで、現在の幹線道路である「②」のルートは行けそうだ。
少し遠回りになったが、「①」の山を越えるよりはマシ。
ずぅ~っと川に沿って進んでいく。川の景色はよく、交通量も比較的少ない。
まったりと自転車をこぐことができた。
赤い橋を曲がり、そのまま直進。すると交差点に出た。
直進して橋を渡ってしまうと行き過ぎ。橋の下に駅があるのだ。
AM9:30 No.12 口羽駅(くちばえき) 到着
ここには駅舎があり中もきれいに掃除されている。
駅に入る前、駅横の公衆トイレを掃除されているおばさま方がおられた。
朝早くからご苦労様です。
駅ノートもベンチの上にドンと置かれており、たくさんの記入があった。
ホームに出てみよう。 線路を渡ると2面のホームに行き着く。
昔はここで深夜に折り返しの列車があったそうだ。
トンネルに続く線路。なんだか不気味。
応援しよう、三江線の垂れ幕。
次の駅に行くには先ほどの幹線道路まで戻らなければいならない。
橋を戻って道を進む。
するとすぐにトンネルに出た。
トンネルには行かずに手前を左折だ。
川の真横を進む道。車が1台通れるほどの道だ。
バイクともよくすれ違った。
さらに進んでいくとようやく次の駅が見えた。ひと休憩!
AM10:00 No.13 伊賀和志駅(いかわしえき) 到着
階段を上がるとすぐにホームが。待合室はあるものの簡単な駅だ。
「いかわし」うん、読めない。これは難しい。
次がようやく「日本一高い駅」宇都井駅のようだ。ここまで頑張ってきたかいがあった。
ホーム上にある待合室内には駅ノート。掃除もされていてきれいです。
田園風景を眺めながら次の駅に向かおう。のどかだなぁ。
三江線は山の中へ。川に沿って自転車をこいでゆきます。
島根県美郷町に入った。地図によるとこの橋のすぐ向こうに目的地があるのだが、駅らしい駅は見えず。
それにしても景色がいいこといいこと。空気も澄んでいて気持ちがいいです。
橋を越えて左に曲がるとすぐに駅が姿を現しました。
そう、これが日本一高い場所にある駅「宇都井駅」。さっそくのぼってみよう!
AM10:30 No.14 宇都井駅(うづいえき) 到着
駅に行くにはまず116段もの階段を上がらなければならない。
「わ~遅刻遅刻~」って言って駅に向かうとこの階段が待ち受けている。話にならない。完全に遅刻させる気だ。もちろんエレベーターなんてものはない。
あと26段!よっしゃ!
116段というのは結構長いもんだ。
最上階に到着。待合室なのだろうか、ベンチがあった。駅ノートも置かれている。
掃除もされておりとてもきれいだ。しかし周辺に自販機はないので飲み物は事前に準備しよう。
ふぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!絶景かな。絶景かな。
山と山の間に橋が架かっており、そこに駅が造られている。
田舎の風景が一望できる、最高のスポットだ。
この日、訪れたのは日曜日。この駅だけは県内外ナンバーの車が数台とまり、家族連れもいてにぎわっていた。
テレビでもたびたび取り上げられることから有名な駅なのだ。
鉄道ファンのみなさんも写真を撮っていた。
電車を見送る。ホームは先程の賑わいは嘘のようになり静寂が訪れた。
次の駅に向かう。もうこの山道も慣れてしまった。
しばらくすすむと町に出た。川辺も整備され道も走りやすくなった。
江の川というらしい。三次からずっとお世話になっている川の名前を今知った。川の名は。
そんなこんな漕ぎ進めていると右にちらっと駅のホームが見えた。
まちがいない、あれは駅だ。だいたいどの辺に駅があるか、アンテナが鍛えられてきた。
幹線道路からずれ、右へ曲がる。また少し高いところにあるが、先ほどの宇都井駅ほど高いわけではないので楽勝楽勝と思っていた。
うーん、おかしい。駅に上がる道がない!!!!
~駅は見えるが辿り着けない駅~
これはこれで面白いのだが、少しでも多くの駅を回りたいと思っている今は冗談ではない。
しばらく右往左往していたところ、来た時の道を確認しようとしたとき、すぐに地上の待合室に気がついた。そこからホームまでは階段を上がっていくようだ。灯台下暗し。
AM11:20 No.15 石見都賀駅(いわみつがえき) 到着
今までの無人駅と比べると、割と大きな駅のほうに入るのではないだろうか。
立派な待合室とちゃりんこ置き場もある。
待合室もきれいに掃除されており、駅ノートもあった。
椅子が畳であることからも風情があっていい雰囲気だ。
それではホームに行ってみよう。待合室から少し西に行くと石見都賀駅と書かれた怖い入口がある。
都会では落書きが所狭しと書かれているような雰囲気だ。そのまま進んでいくとホームに出られた。
ホームの花壇には手入れされた花が咲いており、さらに辺りの景色を一望できるいい場所にある。
天気が良くて本当に良かった。
何にもないホームと線路だけが続いていく。
上り(浜原・江津方面)が1番線に割り当てられていて、本来の下りを1番線にする決まりとは逆になっているらしい。
ゆっくりと景色を堪能したぼくは来た道を戻る。この先が異世界に続いてて目が覚めたら美少女と出会ったりしないだろうか。強く望む。
もと来た道に戻り、そのまま進んでいく。川辺や道路はきれいに整備されているようだ。
途中に「道の駅 グリーンロード大和」があった。しばらく自転車を漕ぎっぱなしだったのでここで休憩!
サイクルスタンドまで整備されているとは...さすがです。
自販機で買ったコーラがうまい!サイコー!!
ちょっと進むと大きな橋が登場。でかでかと架かってんなぁ...
おっと。景色に気を取られていてはいけない。駅のようだ。
道はある。道はあるんだが、どこが駅なんだ?
姿が全く見えてこない。
道に従っていくと大きくカーブ。ついに駅が姿を現した!
AM12:15 No.16 石見松原駅(いわみまつばらえき) 到着
石見松原駅。やはりあるのは線路と小さな小さな待合室。
この単線の風景もこういう場所でしか見れないから貴重なんだなぁ。
駅ノートも発見! 一見人はいないようだが、実は多くの人が毎日訪れているようだ。
駅ノートにページまるまる一枚を使ってこの駅とオリジナルキャラのイラストを描いていた人がいた。
よっぽど次の電車が来るまで暇だったのだろう。
実はこの駅、もう一つの入り口があるのだ。先程の道(375号線)から北に数十メートル進むとこんな怪しげな雰囲気のトンネルがある。
完全に「〇と千尋」だ。
このトンネルを抜けるとほっそいほっそい道が駅まで伸びている。
クモの巣が張り巡らされたこの道からは普段人はこの道を利用しないであろうことが想像できる。
クモは大嫌いなのでUターン一択だ。Fxxk!!
ちなみに上から見た様子。道が下から上がってきている。
撮影時は何の道なんだろうと不思議になっていたがようやく疑問が解決された。
さて、本日残すところの駅は1つ! 戻る時間を考えると次の駅が今日回れる最後の駅だ。
このあと三次まで帰らなければならない。ではちょっときゅーけー。
お次の駅は潮駅。まだかな~と思いつつ足を進める。
それにしてもこの絶景。疲れが取れていくようだ。
と、気づけばもう潮駅の目の前だった。
AM12:40 No.17 潮駅(うしおえき) 到着
緩やかな坂を上がった先に小さな駅がぽつんとある。
おおう...美しい!江の川とのナイスコラボ! この駅はホームの端から端まで行けて素晴らしい。
春には桜が咲き、それはそれはもう綺麗な画になることだろう。
ただ、廃線で来年の桜の開花に間に合うかどうか...
一度は桜の風景を見てみたい。そう思った時だった。
なんということでしょう。実は先程の「石見都賀駅」でたまたまお会いした鉄道ファンの方とお話しした際、お会いできたのも何かの縁と、その方が撮影された桜舞い散る潮駅の写真を頂いたのである!!!
これがその頂いた写真。その場で声を上げて驚いてしまった。
なんと美しいことか。桜が咲き乱れ、その満開桜の中を電車は進んでいる。
アングル的にドローンか何かを使って撮影したのであろう様子からは、潮駅の最高の一枚を撮るための試行錯誤がうかがえる。
こんな過疎ブログなんか見てはいないだろうが、写真、ありがとうございました。大事に保存していますー!
潮駅の待合室。 隣に潮温泉があるためか、比較的たくさんの書き込みがあった。
駅内の様子。やはりフレンズはこんなド田舎の駅であろうと現れるようだ。
そっと駅を後にする。今回はここまでしか来れなかったのが非常に残念でならない。
ちょうど半分クリアした。35駅中17駅クリアだ。次で全部回れるかな。
三江線を行く景色は素晴らしいものだった。最高だ。
廃線というのは悲しいが、終わりゆくもの、美しい。
廃線になる前に全駅制覇、次が楽しみだ!!(寒くならないうちにいこう)
Day.2 へ続く
P.S.
帰り道、そいえばまともにお昼食ってないことをお腹がお知らせしてくれた。
腹からのお知らせ、ちゃんと受け取った。
持ってきていたカップ麺とクッカーがここで役立つとは。旅の途中のラーメン、これが一番うまかった。
川を横目に食べるカップ麺は最高でした。おしまい。
最後までご覧くださりありがとうございました。ではでは・。・